地域冷暖房システムの中枢は、地域に供給する熱源をまとめて製造する「地区プラント」です。
地区プラントは通常、地域の中でも最も大きな建築施設の地下などのスペースに設けられています。
プラントを構成する大きなふたつの要素は、「冷凍機」と「ボイラー」です。
「冷凍機」はビルの冷房に利用する冷水をつくります。
「ボイラー」は、ビルの暖房・給湯に利用する温水・蒸気をつくります。
また、冷凍機やボイラーをサポートする装置として、
水の状態変化から生まれる熱エネルギーを使って冷水・温水をつくる「吸収式冷温水機」を備えたプラントもあります。
冷房用には、大量の「氷」をストックして熱源として利用する「氷蓄熱=冷房用蓄熱槽」を備えたプラントもあります。
この「氷蓄熱」は夜間の安価な電力をつかって氷をつくるので、たいへん経済的です。
プラントで製造した熱源を、地域の建物に供給するのが「地域導管」です。冷水や温水・蒸気をビルに安定供給します。
システムの施設内には「中央監視室」があります。プラント機器の正常な運転を24時間365日、集中管理しています。